オヤジ、スリを捕まえるの巻き5

スマホ

また、一週間が始まりましたね。今週も可能な限りUPしていきます。

お前ら、みんなクタバレ~~~

長かった、ホント長かった。その男性が駅員さんと戻って来てくれるまでの間、また逃げようとするスリをホーム上にある、柱に押さえつけ説教をした。というか説教でもしないと間が持たなかった。

このスリ、見た目は30才代、背丈はほぼ同じくらいかな。幸いな事に非力なのか、50過ぎの小生より随分若いが逃げられないと観念している。
身なりはだらしない、おまけに酒臭い。小生に「放せ、放せ」と言う息が酒臭い。そして、目も座ってる。

小生、「放せと言われて、放せるか・・・バカ!!」「お前、人の物を盗んだんだぞ!!。悪い事をしたんだ。」
スリ、酒臭い息で「何が悪いんだ」呂律が回っていない。

勿論、文字に書くようにすらすらと言葉が出ている分けでは無い。肩で息をしながら、言葉にならない言葉で多少的外れな説教をする。

そんな中、ふと気付くと俺が乗るはずだった電車がホームに来ていた、しかもこの状況を見ていて、助けに来なかった奴らが乗り込んでいる。更に腹立つ事に電車の中からこっちを見て何か話してる。

なんなんだこれは、人の物を盗む奴、この状況を間近で見ていて何もしないバカ女、俺が座る筈だった席に座って、面白がってこっちを見ている馬鹿ども。

いや、変に正義感を出した小生がバカなのか?そんな気持ちにさえなってしまった。

もう、小生の腕も限界だというところで、先程の男性が駅員さんを連れて来てくれた。
「大丈夫ですか?」その男性が心配して声をかけてくれた。
「ありがとうございます。何とか大丈夫です。」と応えるがホントは限界。腕が痛い、それに両手に握力を入れ過ぎたのか筋肉が硬直してるような感覚になっていた。それよりこの状況で助けに来てくれた人が、この人一人だった事が、余りにも寂しすぎる。心が折れた。((+_+))

これが現実なんだろうな。何も好き好んで厄介ごとに関わるより知らんぷりして通り過ぎる方がいいんだろうな~~。ホント世知辛い世の中だ。いや一人でも駆けつけてくれた事を感謝すべきか・・・。

駅員さんやっと来る

漸く駆けつけて来た駅員さんを見てホッとした。これでやっとスリを引き渡して帰れるんだと思うと嬉しかった。と同時に〝遅すぎる”と正直思った。
全く緊迫感の無い声で「今、警察に電話しましたから・・・すぐ来るそうです。」と一人の駅員さん。
「あんたも早く来いよ!!」と心の中で叫ぶ俺。

結局俺は、スリを取り押さえたまま事の顛末を説明する。
ホームの上に散乱する、スリが落とした手提げ袋と中身、その中の一つがあのバカ女のスマホだ。
別な駅員さんが、そのバカ女に状況を聞いている。
「そうです。このスマホは私の物です。」みたいな事を言っている。

何が「私のスマホです。」だあ~~。
お前な~~。駅員さんが来るまでのこの間、そこそこ時間があったけど、ついぞその口から「ありがとうございます」の〝あ〟の字も出てねえぞ!!
〝ス〟の前に〝あ〟だろう。
小生は呆れて言葉も出ない。

状況を聞いている駅員さんの視線が何故だか、小生の後ろの方に注がれている。
「ん?なんだ?・・・」
ふと後ろを振り返ると、今まで全く気付かなかったが、後方3m位に制服を着た警備員さんがこちらを眺めている。

おやおや?・?・?・・・警備員???
えっ? あの人さっきからずっと居たのかな?
居たんだろうな~~。
一部始終を間違いなく見てたんだろうな~~。

小生は思わず。
「あんた、警備員ならボ~~っと見てないで手伝え~~~」
疲れ切っていたが、ありったけの声で叫んでいた。

赤い誘導灯を持って小走りに、やっと駈けて来た警備員さん。
何か、挽回でもしたかったのか、落ちた手提げ袋を拾おうとして駅員さんに怒られた。
「お巡りさん来るまで、触らない方がいいよ」と。
小生もそう思う。

お巡りさん登場

来た~~~。やっと来てくれた。
生まれてこの方、お巡りさんをこんなに心待ちにしたのは初めてだった。
若いお巡りさんと、班長と呼ばれる30代くらいの女性のお巡りさんだ。

ようやくスリを引き渡し、再度事の顛末をお巡りさんに説明した。
一通り状況を説明し、そろそろ帰りたい旨を女性の班長さんに伝えると、その班長さんは「もうすぐ帰れると思います」と言ってくれた。

よっしゃ。これで帰れる。
そう、思ったのに・・・

続きは次回に・・・

本日はアルコール消毒はお休みです。
休肝日ってやつです。
それではまた~~~。

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